格闘技イベント「Breaking Down16」(大阪大会・7月13日開催)に、突如として赤田功輝(赤田プレボイ功輝)選手が電撃参戦し、格闘技ファンやSNS界隈に大きな衝撃を与えました。
彼の参戦は単なる出場ではなく、「ブラックローズ脱退」や「いじめ疑惑」といった数々の騒動を巻き起こす、格闘技界の大きな話題となっています。
今回は、赤田選手のこれまでの経緯を時系列で整理しながら、騒動の背景や、彼が離れた「ブラックローズ」(BLACK ROSE)というヒール組織の“ブラックな部分”にも注目していきます。

breakingdown公式サイト
赤田功輝とは何者か?|K-1からRIZIN、そしてブラックローズへ
赤田功輝(あかだこうき)選手は、青森県出身の1998年生まれ。身長174cmのサウスポーで、もともとはK-1グループに所属していたキックボクサーです。格闘技を始めたきっかけは、憧れの武尊選手の存在でした。
その後、注目を集める若手として、RIZINの舞台に立ち、MMA(総合格闘技)にも挑戦。特に平本蓮選手が率いる「ブラックローズ」に参加したことで、彼の名前は一気に知られるようになります。
しかし、プロMMAでは2戦2敗と厳しいスタート。大晦日のRIZINでフルスイング魚井選手戦以降は、徐々にチームとの間に溝が生まれ、「ジムに来なくなった」とも言われるようになりました。
その後の脱退宣言、そしてBreaking Down参戦へと、事態は急展開し、SNSで大きな話題となっています。
ブラックローズ脱退の経緯|平本蓮との関係に何があったのか
赤田功輝選手が注目を集めた理由の一つが、平本蓮選手が立ち上げた「ブラックローズ」というチームへの加入でした。
平本選手は赤田選手をひどく気に入ったようで、たったアマチュア1戦のキャリアながら、プロの世界へと引き上げました。
この“弟子と師匠”のような関係は、格闘技ファンの間でも話題となり、赤田選手はRIZINの舞台にも立つことになります。
しかし、2025年4月のファンイベントで平本選手が「赤田はジムにほとんど来なくなり、ブラックローズを抜けた」と発言したことで、状況が一変します。突然の脱退報告に、ファンも驚きを隠せませんでした。
その後、篠塚辰樹選手のRIZIN Preparation動画で、赤田選手が「剛毅會」のメンバーからプロレス技をかけられている映像がSNSで拡散され、「これって、いじめではないか?」とSNS上でざわつくようになっていました。
しかし赤田選手は、SNSも発信せず、沈黙を続けていました。
Breaking Down緊急参戦!記者会見での発言と対戦カード
いじめ疑惑や脱退騒動で注目が集まる中、赤田功輝選手は突然格闘技イベント「Breaking Down16」への緊急参戦を発表。これにより、沈黙を破って再び表舞台に姿を現しました。
当初決定していた西谷vs井原の試合が中止になり、赤田選手の参戦が発表される
Breaking Downは、朝倉未来選手がプロデュースする“1分間最強決定戦”であり、SNS世代に絶大な人気を誇る格闘技イベントです。赤田選手はこの舞台を「通過点」と位置づけ、会見では強気な発言を連発しました。
とくに話題となったのが、「この世界の変な権力を俺の拳でぶっ壊す」「ブラックローズを潰したい」といった過激な発言です。平本蓮選手や関係者に向けた強烈な“宣戦布告”とも受け取れる言葉で、ネット上は再び騒然としました。
そして注目の対戦相手は、過去にSNS上でも因縁のあった西谷大成選手。西谷選手も赤田選手に対し、「お前、消えかけてたやん」「感謝した方がええよ」と挑発的なコメントを残しており、試合前から火花が散っています。
まさに因縁の対決とも言えるカードが実現し、Breaking Down16は格闘技ファンだけでなく、一般層からも大きな注目を集めることとなりました。
また赤田功輝選手のブラックローズ脱退が明らかになった直後から、大きな話題を呼んでいたのが「いじめ疑惑」です。脱退の原因は「いじめ」ではないかというものでした。
今回のBreaking Down参戦の会見で、西谷選手からいじめについても話題が振られましたが、赤田選手は含みをもたせるかのように、否定も肯定もしませんでした。
これらの“赤田サイドの言動”に対して、ブラックローズの関係者たちから怒りの反論が始まることになります。
平本蓮と関係者たちの反論|浮き彫りになる“不義理”と“虚言”
赤田功輝選手のやBreaking Down参戦やいじめに関した話題に対して、最も強く反応したのが、「ブラックローズ」のリーダー・平本蓮選手です。
平本選手はインスタライブで「もう嘘しかない」と怒りを露わにし、赤田選手からはLINEで脱退の連絡があったこと、練習に来なくなったことなどを詳細に説明しました。
また、赤田選手が「縛りがきつい」と断ったにもかかわらず、岩崎先生らが海外試合のチャンスを用意していたことも明かされ、「あいつの言ってることは筋が通ってない」と強く批判。恩を仇で返したような不義理な行動だと訴えました。
さらに、平本選手の妻もInstagramのストーリーで「恩知らずすぎる」「蓮君のことを踏み台にした」と激怒。鍵垢だったはずが、スクリーンショットが瞬く間に拡散されました。
関係者の中で赤田選手への信頼は完全に崩壊している様子です。
他にも多くの関係者が反応していました。
「ブラックローズ」のメンバーとされる篠塚辰樹選手や朝久泰央選手、宇佐美正パトリック選手などからも「不義理すぎる」「残念」といった批判が相次ぎ、赤田選手の“虚言癖”や“自己中心的な性格”が浮き彫りになってきたのです。
過去にもジムを勝手に辞めたり、練習を無断欠席したりするなど、赤田選手の問題行動は複数の証言があります。いずれも「ブラックローズ」側の証言になりますが、双方の意見がぶつかり合い、単なる“いじめ被害者”という構図では説明できない、赤田功輝の複雑な姿が見えてきました。
いじめ疑惑とSNS炎上|赤田功輝が語った“真実”とは
沈黙を続けていた赤田選手でしたが、平本蓮本人とそのとりまきが、SNSで拡散する一方的なコメントに「腹が立ち」、自身のX(旧Twitter)で、「実は大晦日以降、いじられやノリがきつくて鬱になっていた」と告白。
さらに、「肋骨を骨折した」「RIZINの入場曲が勝手に朝倉未来選手の曲に変えられた」「チームが自分を使って未来選手を馬鹿にしようとしていた」といった内容の長文を投稿し、不満や違和感を赤裸々に語りました。
Breaking Downへの参戦についても、「これは通過点」「自分がもっと強くなって、“変な権力”を壊したい」と発言。さらに、「朝倉未来さんには借りを返したい」と、参加の裏側にある思いを明かしました。
これらの発言により、世間では改めて「赤田=いじめられた被害者」という構図が広まっています。なかには赤田を痛烈に批判していた投稿を削除する人まで出てきました。
「ブラックローズの闇」とは?|閉鎖的チーム運営への疑念
赤田功輝選手の一連の発言や告白によって、ファンの間では「ブラックローズって、実際どういう組織なんだ?」という疑問も浮上しています。
平本蓮選手が立ち上げたこのチームは、確かに実力ある選手が集まり、強固な結束を感じさせる一方で、目立つためには何でもありという印象もあります。
平本蓮選手はK-1時代の実績や堂々とした態度に華があり、幻想を抱かせることができる稀有な存在です。しかし一方では、格闘技に関係のない悪口や嘘を撒き散らしたり、記者会見で場が白けきっていても悪ふざけを続けたり、ドーピング疑惑があっても挑発するような態度をとってみたり、お金持ってるアピールが強かったり……。
ヒラチルと呼ばれる小中学生を中心に影響力を持ってしまったため、幼い言動が多く、猛毒にもなり得る劇薬といえるでしょう。
赤田選手は、「いじりのノリがキツかった」「チームの一部が自分を利用して朝倉未来選手を馬鹿にしたいだけだと思った」と告白。これが事実だとすれば、平本蓮という劇薬に安易に近寄ってしまったものの、副作用に耐えられなかっただけという見方もできます。
有名にしてもらい、RIZINにも出させてもらったけど、猛毒の副作用もあることについては考えなかったのだろうか。だとしたら、自業自得といえるのかもしれない。
「ブラックローズ」は、朝倉未来という強大な存在に敵対する構図を作り出して、注目を浴びるために出来た上辺だけのチームなので、はじめから「組織」であるという概念はないでしょう。そのため、劇薬である平本蓮個人を、副作用も含めて飲む覚悟がなければ、近寄るべきではなかったのだろう。
赤田選手自身にも多くの問題があることは事実ですが、同時に、この騒動を通じて、格闘技界における“見えない権力構造”や“インフルエンサー格闘家の存在”があらためて浮き彫りになったとも言えるでしょう。
今後の赤田功輝はどうなる?|格闘技界で生き残れるのか
Breaking Downへの緊急参戦で再び注目を集めた赤田功輝選手。しかし、話題性だけでどこまで通用するのかという疑問の声も多く聞かれます。
これまでの経緯からも分かるように、彼は多くの関係者との関係をこじらせており、格闘技界の中で“孤立無援”の状態にあると言っても過言ではありません。
一方で、本人は「Breaking Downは通過点」「RIZINにもう一度出たい」「海外にも挑戦したい」と語っており、今後も格闘技を続けていく意志を持っています。
これまでの炎上や批判をバネにして、実力で周囲を見返すことができれば、再びチャンスをつかむ可能性もゼロではありません。
ただし、そのためには“敵を作って目立つスタイル”だけではなく、信頼を積み重ねる姿勢や、格闘家としての強く、一貫した覚悟が必要です。
今後どの組織に所属するか、どんなスタイルで活動していくかが、赤田選手の命運を大きく左右することになるでしょう。
「不義理」「虚言癖」「いじめ被害者」など、さまざまなレッテルが貼られてしまった今、彼がどんな“ストーリー”を見せるのか。楽しみでもある。
まとめ|赤田功輝騒動が私たちに問いかけるもの
赤田功輝選手のブラックローズ脱退、いじめ疑惑、Breaking Down参戦——この一連の騒動は、単なる格闘家の移籍劇やSNS炎上では済まされない深いテーマを含んでいるような気がします。
それは、格闘技界の“見えないルール”や“権力関係”、そして世間に認知してもらうためには何をやってもいいのかという問題です。
赤田選手の行動には確かに問題も多く、関係者からの信頼を失っている部分も否定できません。しかし同時に、彼の言葉や告白が一部の人々の心に響いたのも事実です。
「強い者には逆らえない」「恩を受けたら沈黙しろ」という空気に疑問を持つ声が増えているのも、現代らしい現象ではないでしょうか。
確かに、「ブラックローズ」やBreaking Down選手の目立てばいいという言動に注目が集まりがちで、それを真似したがる選手も増えてきています。選手のことを知らなければ、興味も持てないため、ファンとしては、情報発信はありがたい。しかし、悪ふざけやドーピング問題で目立つのは興ざめでしかない。
格闘技の一ファンの希望としては、正々堂々と戦う選手の生き様を見届け、それを純粋に楽しみたい。
ビートたけしさんが言っていました。
「芸人に謝罪させるんじゃない。次から笑えなくなるから」と。
格闘家の場合、格闘技に関係のない容姿いじりや家族の悪口、あるいは薬の力を使ったり、そんな姿をファンに見せて、格闘技を応援することも、楽しめることも、できるわけがない。そんな質の低いエンターテイメントは、その辺の不良がいくらでもやっている。目立つなら、やり方も正々堂々としてほしい。
そういう意味では、朝倉未来が絶大なる人気を誇るのは、常に正々堂々としているところなのだろう。
赤田功輝選手が今後、どのような道を歩むのか——見届けたいと思います。